買ったばかりの食器が割れてしまったり、お気に入りの食器が割れてしまうとショックですよね。割れた食器は接着剤を使用して接着することは可能ですが、気になるのは安全性についてです。
そこで使用する食器にも使える接着剤はあるのか?割れた食器の接着方法についてご紹介をいたします。
おすすめの金継は漆を使用した接着方法!割れた後が見た目にも美しいのが特徴です。捨てられない食器がある場合には、参考にしてみてください。
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安全に食器に使用できる接着剤は?天然接着剤について
趣味として飾る用の食器でしたら、割れ方によってはどこでも市販されている普通の接着剤で直すことも可能ですが、実際に普段使いしている食器が割れてしまった場合は、なんとなく安全面が気になるところではないでしょうか?
口に入るものを載せる食器ですから、できれば有害な物質を含まない、より安全性の高い接着剤を使いたいところです。
天然接着剤
人体に有害な物質を使わず、すべて天然の素材を使って作られた接着剤のことを、天然接着剤と呼びます。
現在、国内で手に入る市販のものは主にドイツで製造されており、こちらは使用頻度の比較的高い食器にも使うことが可能ですが、耐久性の面では少々難があり、10年ほどで接着力が弱まるとも言われています。
瞬間接着剤は食器に使っても安全?気になる安全性
さまざまなもの同士を短時間で綺麗にくっつけることができる瞬間接着剤は、便利ではあるものの、普段使い用の食器が割れた際に使うことは、安全性の面から言っても控えたほうが良いでしょう。
瞬間接着剤の用途としては不可
たしかに強力な瞬間接着剤を使えば、どこが割れた部分だったのかもわからないくらいに、綺麗に直すことができるかもしれませんが、人体に悪影響を及ぼしかねない有害な物質が使われていることも事実です。
そもそも、口に触れるモノに対して使うことを想定して作られているわけではないので、たとえ僅かながらの有害な成分であっても、実際に毎日のように使用する食器であれば、それらが身体に蓄積するリスクは避けるに越したことはないのです。
食器の接着剤として安全性の高い金継ぎ
日本には古くから伝わる食器の修復法として、金継と呼ばれる方法があります。
食器の割れ口に漆や金粉などを練り込むことで食器同士をくっつける効果がある
古くは高価な茶器の修復にも使われ、それらの貴重な食器類は現在でも大変価値のあるものとして、各地の美術館などに展示されています。漆塗りの器や表面に金粉が施された食器があることからも、金継の安全性は言うまでもないでしょう。
庶民の手には入りづらい漆や金粉の代わりに、潰して糊状になったご飯粒などを使って割れた食器を直す習慣もあったようですが、強度の面ではやはりそこまで長持ちはしなかったようです。
それでも、現代のように100円ショップなどで安価な食器が手に入る時代とは異なり、割れた食器も丁寧に直しながら使い続けていた時代の人々にとっては、メジャーな修復方法だったのだと思われます。
食器の金継が自宅できるセットも販売されています
陶器用の接着剤も販売されていますが、やはり安全面から言うと不安もありますよね。
自分で食器を金継をするという選択肢も
モノで溢れたこの時代において、食器の修復手段としてすっかり影を潜めた金継という方法を、自分で行える金継セットというものがあります。
金継に使う材料や道具がひとまとめになっている
説明書に沿って作業を進めることで、素人でも金継を行うことができるため、大切な食器を接着剤ではなく、安全な素材を使って直したいと考える方からの需要は、やはり一定数あるようです。
ただし、この手法で食器を直す際には、接着剤のように瞬時にくっつくわけではありませんので、じっくりと作業に費やすための時間と根気が必要になります。
見て楽しむだけの食器なら陶器に使用できる接着剤はあります
実際に日々使うわけではなく、棚などに飾るコレクションの一部として、食器を集めている方も多いかと思います。
先程の金継と呼ばれる手法だと、割れ目に金粉をまぶしてしまうため、割れた部分がハッキリと目立ってしまいますが、陶器用の接着剤でしたら見た目もそのままに、綺麗な状態に戻すことが可能です。
ただし、食器が欠けてしまった場合は、通常の接着剤ではなく、専用のパテで欠けた部分を埋めるという作業が必要になります。陶器専用のパテを使うことで、しっかり乾燥すると陶器のような見た目になりますので、こちらは安心して使うことが出来るかと思います。
食器のひび割れに
残念ながら素人が完全に直すのは難しいため、簡易接着をした状態で割れるまで使うか、寿命だと諦めて買い換えたほうが良いのではないでしょうか。