鋳鉄のフライパンはお手入れが面倒という話を聞いたことがありませんか?
多くの方が使っている、テフロン加工のフライパンとはちょっとお手入れの方法が違います。
そこで、鋳鉄フライパンのお手入れ方法についてご紹介します。
始めは少し面倒に感じるかもしれませんが、慣れればそれほど時間も掛からずにお手入れが終わります。
油のなじんだ鋳鉄フライパンはお料理も美味しくできて、きちんとお手入れをすれば長く愛用することができます。
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鋳鉄フライパンの使い始めに必要な焼き込み
鋳鉄製のフライパンは、正しいお手入れが出来ると長く愛用出来ます。加熱までの時間はかかりますが、熱伝導に優れているので一度温まったら冷めにくく、特に肉料理などのじっくり熱を入れる料理には最適です。
料理が好きな方は、1つは持っておきたいのが鋳鉄製のフライパンですよね。
しかし、普段使っているフライパンと扱い方が違うとなると、なかなか新しい素材の鍋には手が出せなせないというのが本音でしょうか。
お手入れが面倒となると、すでに家にあるフライパンで間に合わせようと思ってしまいますよね。
面倒に思われる鋳鉄製のフライパンのお手入れ、肝心なのは使う前
使用前にしっかりと必要な作業をしておけば、後は簡単なお手入れだけで大丈夫なのです。
これから使用前のお手入れについて紹介していきますね。
まず始めに、「炊き込み」をします
炊き込みとは、鋳鉄フライパンの製造者側がフライパンに施したサビ防止のコーティングを剥がす作業のことです。
炊き込みの手順
- 鋳鉄フライパンをスポンジと洗剤で洗います。
- 水気をしっかり拭き取ったら、鋳鉄フライパンを強火で加熱します。
- 鋳鉄フライパンを空焚きすると、中央部分が変色してきます。これがコーティングが剥がれてきたサインになります。
- 鋳鉄フライパンを傾けて、全体の色が変わるまで加熱しましょう。
- コーティングが剥がれたら、しばらく放置し鋳鉄フライパンの温度を下げます。
- スポンジと洗剤で鋳鉄フライパンを洗い、水気を拭き取りましょう。
- 鋳鉄フライパンの鉄の部分に、キッチンペーパーで食用油を塗ります。表裏両面に塗って下さい。
これで、炊き込みが完了です。
鋳鉄フライパンを空焚きすると、白い煙が出る場合がありますが気にせず続けて下さい。
炊き込みが終わったら、次の作業です。
鋳鉄フライパンに油をなじませる手入れ
炊き込みの次に行うのが、「油ならし」です。
油ならしは、調理の際に食材が鋳鉄フライパンにくっついてしまうことがないよう、しっかり油をなじませる作業です。
油ならしの手順
- 鋳鉄フライパンを温めたら、食用油をフライパンの三分の一程度まで入れます。
- 弱火で鋳鉄フライパン全体に油を広げながら、10分間加熱します。
- 残った油はオイルポットなどに移し、キッチンペーパーで鋳鉄フライパンの表裏に油を塗ります。
- 鋳鉄フライパンを再度加熱して、油を少量入れたら、冷蔵庫のくず野菜を炒めます。
- 最後に、キッチンペーパーで油を拭き取ったら完成です。
くず野菜とは、冷蔵庫に残っている、処分直前の野菜のことです。
野菜であれば、どんな野菜でも大丈夫です。
すぐに調理せず、まずはしっかりと「炊き込み」と「油ならし」で鋳鉄フライパンをお手入れしましょう。
この2つをすることで、鋳鉄フライパンが鍛えられ、丈夫なフライパンになるのです。
鋳鉄フライパンを使いやすくする手入れの油返し
鋳鉄フライパンを使い始める時期には、「油返し」をしましょう。
炊き込みと油ならしの工程をしっかりおこなっても、まだまだ鋳鉄フライパンは調理初心者。
肉や野菜はくっつきやすいのです。
何度か油返しをして使い込んでいくうちに、油返しの工程も必要なくなります。
油が馴染むまでの我慢なので、面倒ですが作業を飛ばさずに頑張りましょう。
油返しの手順
- 鋳鉄フライパンを熱して、食用油をフライパンの三分の一程度入れます。
- 全体に油をなじませるように、弱火で5分加熱しましょう。
- 余分な油をオイルポットに入れて、残った油をキッチンペーパーでまんべんなく鉄の部分に塗るようにして拭きます。
- 再度フライパンを熱します。
- 少し煙が出る程度まで温めたら、油を入れて調理を開始しましょう。
油ならしのときよりも時間はかかりませんが、この作業も鋳鉄フライパンを丈夫にするのに大切な作業の一つです。鋳鉄フライパンは、使用開始から1ヶ月程度は調理前に油返しをして、鍛えましょう。
油が馴染むと、鋳鉄フライパンの色が黒くなってきます。黒くなったら油がしっかりなじんだ証。油返しは必要ありません。
食器用洗剤で洗うのは絶対NG
鋳鉄フライパンは、使用後のお手入れも、他のフライパンとは少し異なります。
調理後のフライパンは、たいていの方が食器用洗剤で洗いますよね。
しかし、これが注意したいポイントです。
鋳鉄フライパンは、食器用洗剤を使わずに洗いましょう。
食器用洗剤は油を落としてしまうので、鋳鉄フライパンに長い時間をかけて、せっかくなじませた油が台無しになってしまうからです。
鋳鉄フライパンを洗う時に使うのは「お湯」と「金たわし」の2つだけ。
しっかり油がなじんでいる鋳鉄フライパンは、焦げ付かないのでこの2つで十分汚れが落とせるのです。
フライパンをお湯とたわしで洗ったら、水気を拭き取って「空焚き」しましょう。
しっかり鋳鉄フライパンが温まったら、キッチンペーパーで鉄の部分に少量の食用油を薄く塗っておきます。
こうすることで、錆びにくく、焦げ付かない鋳鉄フライパンが長期間維持できるのです。
手入れをしても焦げ付きやすい原因は
鋳鉄フライパンで調理した時に、焦げ付いてしまう一番の原因は、お手入れをしっかり行わなかったことです。
逆に言えば、購入してからしっかりお手入れして油をなじませ、洗剤を使わずに洗っている鋳鉄フライパンは、焦げ知らず、錆知らずです。
もしも、しっかり事前のお手入れをしたのに、焦げ付いてしまうという場合には、調理の方法に原因があるかもしれません。
まず、調理の時の油の量が十分かどうかを確認してみてください。
テフロン加工のフライパンとは違い、鋳鉄フライパンにはある程度の油が必要です。もしも少なめに入れている場合には、多すぎるかもしれないと思う位、入れてもかまわないと思います。
鋳鉄フライパンの温度
厚みのある鋳鉄フライパンは、熱が入るまでに時間がかかります。
油を入れる前に、少し煙が出るくらいまで、しっかりとフライパンを温めましょう。
その後に油を入れて適温に調整して調理するようにしましょう。
また、火が強すぎるのも焦げの原因になります。
しっかり温まった鋳鉄フライパンは、熱の保温力が高いので、強火調理を続けると高温になりすぎてしまう危険があります。
調理中は、普段より押さえ気味の火力で調理するくらいが、ちょうどいいかもしれません。
慣れるまでは扱い方に悩むこともあるかもしれませんが、鋳鉄フライパンを使いこなせるようになると料理の幅が広がります。
料理好きの主婦の方は、ぜひ鋳鉄フライパンを手にとってみてください。